こんにちは、やずや式少数盛栄塾で編集長をしております妹尾満隆(セノオミチタカ)です。

タイトルにある通り、ダイレクトメール(以下DM)を上手くマーケティングで活用するにはどの様にすればいいのでしょう。

DMをとりあえず出すのではなく、どういった目的で出すのかが分かっていればより顧客との距離を縮めることが出来ます。

この記事ではそんな顧客との関係性に置いて、とても重要なDMについて解説して参ります。

DM(ダイレクトメール)とは?

DMとは、郵便ダイレクトメールになります。

ハガキや封書などを直接、顧客や会社に送ることが出来ます。

その内容は様々で、よく目にされるのはキャンペーン情報やセール情報ではないでしょうか。

これがダイレクトメールになります。

この記事を読まれてる方は実際に、色々な会社からDMが届いてると思いますし逆に、ほとんどの会社はこのDMを販促として取り入れてるのではないでしょうか。

DMを送る目的はどこにあるの?

本来の目的は販促をすることにあります。

そのほかには、顧客との関係性の構築や信頼性の向上などに使われることもありますが、基本的には販促が多いです。

しかし、販促を目的とするのであればメールでもいいはずです。

なぜ、メールやLINEの通知ではなくDMなのか?

ここがDMを販促に使う重要なポイントになります。

メールやLINEの通知からも決定的に違うのは、『物』があることです。

『紙媒体だからもう古い!』

そんな声が聞こえそうですが、これは紙媒体を使う目的を知らないからこのような考えになります。

紙媒体のデメリットは

・製作費用がかかる

・郵送料がかかる

などなど、ネットで少ない金額で出来る施策よりお金がかかります。

しかし、メリットもあります。

1番大きなメリットは、先ほども言った通り『物』があるということです。

メールやLINEからの通知は、基本的にはその他大勢の会社のメッセージの中に埋もれてしまいます。

その反面、DMであればチラシの中に混ざるとは言えども、自分に興味のありそうなDMだったら、とりあえず捨てずにテーブルの上に置いておこう。

という風になるのです。

ちなみにメールの開封率は10%なのに対して、自分宛のDMの開封率は70%と言われてますので、多少のコストはかかったとしてもDMの方がしっかりと顧客に届くのが分かりますね。

参考リンク↓

「DMメディア実態調査 2019」報告 – JDMA 一般社団法人日本

要するに、『販促』兼『リアルな生活の中に溶け込む』

これが出来るのがDMなのです。

この様な理由から、デジタルマーケティングがメインになりつつある現代でもDMをマーケティングの重要な位置ずけにしてる会社が多いのです。

DMの種類

DMには基本的に3種類の方法が存在します。

ハガキ

DMの中で1番多く使われるのがこちらの普通のハガキになります。

コストが1番安く済む事がメリットですが、その反面情報量が限定されてしまうデメリットがあります。

ハガキを使って販促をするよりも、顧客との関係性構築、お知らせなどに使って頂く方が相性がいいです。

圧着ハガキ

圧着DMと言ったりしますが、要するにノリで接着されているDMのことを言います。

A4サイズの見開きなどもありますし、A2サイズを折り曲げて正方形サイズにして送られる場合もあります。

ハガキと比べても、圧倒的に情報量を多く載せれることからセールやキャンペーンと言った販促に用いられることが多いです。

逆に情報量を多く乗せることが出来るので、より詳細に顧客との関係性構築の為に使われる場合もあります。

ハガキと比較すると費用は高くなりますが、それでも安価に製作することが可能です。

レター

封筒に入れて発送する方法です。

封筒を使うので、ハガキ、圧着DMに比べて費用が割高になります。

ですが封筒の中に入れる紙の数は多く挿入することが出来ますし、封筒で届くものは重要な書類であるという認知があるので、開封されやすいこともメリットです。

DMを送るターゲット

DMを送るターゲットは『見込み顧客』『新規顧客』『既存顧客』しかありません。

それぞれ詳しくみていきましょう。

見込み顧客

見込み顧客に送るというのは、今ではあまりないと思っています。

昔は情報を届ける媒体が、折り込み、チラシ、ラジオ、テレビなどがメインだったのですが、現代では新規顧客の獲得はネットがメインになっています。

DMで訴求する方法もありますが、やはり信頼関係が構築出来てない状態でDMを送ったとしても、まず開封して貰えない可能性が高いです。

よって、基本的には見込み顧客にDMを送るのはあまり反応を取ることが出来ないと言えます。

関連記事↓

顧客ロイヤルティとは!?向上させるマーケティング入門

新規顧客

1度でも商品を購入してくれたのであれば、あなたの会社に何かしら興味がある状態であると言えます。

しかし、それはまだまだ脆弱で不安定な状態です。

その様な不安定の状態で、セールやキャンペーンのDMを送ってしまうと顧客の心の距離は離れていってしまいます。

まずは信頼関係を深める為のDMを送ることが重要です。

既存顧客

会社によって既存顧客の定義は変わってきますが、基本的にはF2をクリアすれば既存顧客と言っていいでしょう。

3回目、4回目も購入される様になった時点では基本的に会社と顧客の信頼関係は構築出来ていると考えられるので、その時にDMでアップセルやクロスセルを展開するのが理想的でしょう。

DMはこの様に、どちらかというと『既存顧客』に向けて使って行く方がパフォーマンスを発揮できます。

関連記事↓

F2転換(転換率)の重要性!2回目を購入してもらうとどう変わるの?

アップセル・クロスセルとは?顧客単価を上げる為の手法

ダイレクトメールを送った後はどう評価する?

そもそも、DMを送る際にDMを送ったことによってどの様な変化が表れたのか?

というのを見える化しておかないと、DMを送る評価指標が分かりません。

それではそれらの分かりやすい指標をみていきましょう。

レスポンス率

DMを送って、どれくらいの反応があるのかを見るのがレスポンス率です。

資料請求、問い合わせ、見積もり依頼、アンケート回答、申し込み、サンプルやお試し商品の注文、など様々ですがレスポンス率を評価の指標にしておくことは重要です。

計算式は下記になります↓

レスポンスの件数 ÷ DMの発送数 × 100=DMの反応率(%)

どの顧客に送ることが正解なのか?

販促が目的なのであれば、あなたの会社が持ってる顧客リスト全員に送ることが重要になります。

しかし、先ほどもお伝えした通り闇雲に顧客全員に同じDMを送る事ほど、費用対効果の悪いことはありません。

まずはF2をクリアした顧客をメインに既存顧客用のDMを作成し、それらのセグメントに対してDMを送ることが理想的です。

その次に、資金力、人の余力があるのであれば新規顧客に向けてのDMを作りそれらのセグメントに配信するのがいいでしょう。

顧客を分類し適切にDMを送ろう

売上をあげる事はとても重要なことです。

しかし、その目先の売上だけにとらわれてしまうと、先ほど説明したように顧客が離脱してしまいます。

ですので、最初から『どの顧客に』『どのような目的でDMを出す』のか?

という戦略が必要になります。

大事なことは、顧客を1つのまとまりとして捉えるのではなく、購入している頻度によってセグメントすることです。

ここに出てくるのが、『稼働顧客』と『既存購買顧客』と『非稼働顧客』いう概念です。

稼働顧客とは、

①この1年間で獲得した新規顧客

②1年前に稼働顧客だった顧客(前年稼働顧客)の中で、この1年間で購入があった顧客

③1年前は離脱顧客だった顧客(前年離脱顧客)の中で、事この一年間で購入があった顧客

の3つの顧客の合計です。

ここで、新規客以外は、既存購買顧客といいます。

そのために新規顧客は、稼働顧客に入っています。

このように3つのグループにセグメントをし、それらのセグメントに適切なDMを送ることが重要になるのです。

ここでDMを使う顧客は、『既存購買顧客』と『非稼働顧客』になります。

1年前も購入していて、ここ1年も購入してくれてる顧客へのDM(既存購買顧客)

これは月に1〜2回、DMを送り稼働顧客との関係性を強くして離脱防止をはかります。

目的はクロスセリングであり、他の商品の案内文を明記し、商品パンフレットと申し込みハガキも同封します。

この時の本来の目的は、離脱防止をはかることです。

ここでやることは、お客様から頂いた質問や疑問を丁寧に取り上げて、会社の経営姿勢に共感して頂くと同時に、お客様に納得して頂く内容にして、徐々にお客様との関係性を強くすることにあります。

その結果、キャンペーンなどはせずとも、商品を購入してもらえるようになるのです。

  かりに、1万人の稼働顧客に月1回「おもてなしフォロー」
  DMを送り、同封の商品パンフレットを見て商品を買ってくれる反応率を「6%」とした場合、
  
  1回のおもてなしフォロー
  DMでリピートしてくれるお客様の数は・・・
  1万人 ×6%=600人
  1年に12回「おもてなしフォロー」DMを送ると、リピートしてくれるお客様の数は、
  1万人×6%×12=37,200人→リピート率72%
  
  月2回「おもてなしフォロー」DMを送った場合は、DMの反応率が1%下がるものの
  1万人×5%×24%3D12,000人→ リピート率120%
  参照:
  
    2年で10億円を突破! 5年で100億円を超える 『100億マニュアル』
  

・月1回送る場合で6%、1年で12回で72%

・月2回送る場合で5%、1年で24回で120%

くらいになります。

1年前は購入してなかったが、ここ1年で購入した顧客へのDM(非稼働顧客)

1年以上も商品を購入してないお客様なので、商品や会社のことをどれだけ力説しても反応してくれません。

ですので、どのような内容を送るかと言いますと『お客様が忘れてしまってる自社商品を買った時の生活ニーズをもう一度思い出して貰うお手紙』です。

生活ニーズについて知らない方はこちらの記事をご覧ください↓

ベネフィットを正しく伝えることが出来れば値段は高くても購入される!

要するに、商品を欲しいと思った時の気持ちを、もう一度思い出して貰う内容ということになります。

  かりに、1万人の非稼働客に、月1回、1年間にわたって、
  「ニーズ思い出しフォローDMを送り、同封の商品パンフレット」
  を見て商品を買ってくれる反応率を「2%」とした場合、
  非稼働顧客が稼働顧客へ復活する数は・・・
  1万人×2%×12回=3D2,400人 → 稼働顧客へ復活
  参照:
  
    2年で10億円を突破! 5年で100億円を超える 『100億マニュアル』
  

くらいになります。

クロスメディア戦略

あなたの会社から商品を購入されない理由は、あなたの会社を嫌いになったわけではなくただ単に『あなたの会社を忘れてる』だけです。

と言うことは、あなたの会社が他の会社に埋もれることなく忘れ去られない様にしないといけません。

そのため接点を増やす必要があります。

ハガキ、DM、メール、テレビ、これらは全て接点です。

そして、ハガキと相性が良いのが『通知』になります。

公式のアプリがあればそれが1番の理想ですが、ほとんどの場合公式のアプリまで手が回ってないと思われますので公式LINEアプリの通知を利用するのが良いでしょう。

ハガキの下にあなたの会社の公式LINEの『ID』『QRコード』を載せて置くとそこから登録をしてくれます。

その結果、ハガキを送らずとも公式LINEの中でコミュニケーションを構築していくことが出来るのです。

クロスメディア戦略公式LINEアカウントへの誘導

まとめ

この記事では、DMを送る内容はただ単に『値下げ商品のご連絡』や『キャンペーン』だけではなく、顧客をセグメントして正しい内容を送りましょうということを解説させて頂きました。

大事なことは、どの顧客が今どのセグメントに属しているのかということです。

それが分かってないと、闇雲にDMを送ることになり結果的に費用対効果が下がると共に、顧客の離脱にも繋がります。

あなたの会社がDMを出しても、どうも反応がいまいち、という場合はセグメントが出来ていない可能性が非常に高いです。

そのような場合は、未来館の社長である西野博道が作ったこちらのシステムを導入されてみてはいかがでしょうか。

MIRAI