CRMシステム、売上分析システムを開発しております未来館編集長の妹尾満隆(セノオミチタカ)です。
この記事では、弊社が作っているシステムである売上分析システムについての詳細を解説させて頂きます。
売上分析システム(顧客管理システム)『MIRAI』はこちらから↓
売上分析というのは、ある程度先までの売上を分析出来ることを言います。
1ヶ月の場合もありますし、4年先までの分析も出来ることは可能です。
この考え方は、商品を1度売るだけで終わってしまうビジネスモデルの会社にはない考え方だと思いますので、この記事を読まれてる方はおそらくサブスク、ダイレクトマーケティングによって売上を作り出している会社だと思われます。
そして、この売上分析で重要になってくるのが、顧客がどの様な状態にあるのか、販促の施策は正しかったのを検証出来るということです。
それでは詳しく解説していきます。
1回しか購入しないで終わってしまう顧客、複数回購入してくれる顧客、継続して長く商品を購入してくれる顧客など顧客の動きが見えることによって売上予測の精度は大きく向上します。
LTVを向上させる為に、メールを送ったりDMを送ったりすることは大事です。
しかし、そのDMも闇雲に送っていては顧客に嫌われてしまいます。
DMを送ったことによって売上が増加したのか、しばらく購入してなかった顧客がまた購入したのか、などの配布診断が出来る事が重要です。
この2つがわかる事によって、売上分析の精度が格段に上昇します。
それでは、未来館の売上分析システム『MIRAI』はどの様な事が出来るかを詳しく解説していきます。
お客様との関係性を深めることはとても大事ですが、顧客が現在どのような状態にあるのかも把握しておかなければなりません。
例えば、新規顧客の割合が多いと売上は安定せず、常に新規顧客を集客しなければなりません。
ただし、『新規顧客の割合が多い』などの情報は、CRMシステムを導入してないのであれば人の勘に頼ることになってしまいます。
しかしこれでは、思い込みのまま進んで行くので原因不明の売上低下に陥ってしまいます。
これらを解消するための顧客の状態管理システム(売上分析システム)があります。
上記の画像の様に、『基幹系データベース』『EC系』『顧客抽出データ』とMIRAIを連携させることより、日単位で分析を行います。
常に最新の情報を取り込む事によって、鮮度の高い情報を取得し問題があれば警告を出します。
それによって、事前に問題がないかをチェック出来るのと将来の売上分析が鮮明になってきます。
上記の画像の様に売上(金額)の減少よりも、顧客の減少が先に始まります。
金額で評価すると業績は向上してますが、顧客の数で見ると減少しています。
顧客の数は売上(金額)の先行指標であり、顧客の数で業績を評価します。
売上が伸びてるのに、将来の売上が下がるというメカニズムが分からない方もいらっしゃると思います。
こちらは、記事後半の方で解説しておりますのでそちらをご覧ください。
上記の画像は、収益性の高い顧客(稼働顧客)の減少に伴って売上も減少してるグラフになります。
この様に売上だけ見ていると、その裏でおきてる重要な指標である顧客の減少に気がづきません。
システムでは、業績の悪化の兆しをいち早く察知し警告を出し将来の売上低下を防ぎます。
上の図を見て頂く様に顧客のライフサイクルを管理することによって、顧客の状態の割合を数値的に判断することができます。
『顧客ライフサイクル:新規顧客→一般顧客→優良顧客』
この様に顧客のライフサイクルは、新規顧客から優良顧客に向かって行くことと、この割合が増加している事が重要です。
それと同時に『離脱顧客の推移』の推移も確認しておかなければなりません。
R(リセンシー、直近の購入)で顧客の離脱の程度を判定出来ます(Rが古いほど顧客維持率が低い)
F(フリークエンシー、購入回数)で顧客の定着の度合を判定(Fが多い顧客ほど顧客維持率が高い)
マーケティングの役割は顧客のR×Fを管理表の上段右側に移動させることが最も重要なのです。
顧客診断機能は、三つのマーケティングのどれに問題があるかを分析するものになります。
「顧客の減少がどのマーケティングによるものか」を診断します。
販促をする為に、闇雲に誰にでもDMを送れば良いという訳ではありません。
・稼働顧客維持のマーケティング(買ってくれる顧客ばかりに販促しても…)
・離脱顧客復活のマーケティング(まだ見込みのある顧客を放置している..)
・新規顧客獲得のマーケティング(減った顧客を補充、成長するためにはどれくらいの新規顧客が必要か)
上記の3種類のどの顧客にアプローチを行うか、や送ったDMのどこがダメだったのかを、診断する事が出来ます。
3種類の顧客の考え方についてはこちらの記事をご確認下さい↓
マーケティング視点で考えるダイレクトメール(DM)を送る目的は?
自社の現在の顧客の状態と、自社がやった施策が上手くいったのかダメだったのかを分析する事が出来ます。
『購買診断』 顧客の購買の変化を分析します。
・顧客が離脱していないか
・値引き販売で顧客が増えたかどうか
売上のボリュームが大きい新規顧客の増減だけを見て安心していると、その後ろで優良顧客が離脱してる可能性があります。
一気に離脱が進むわけではなく、じわじわと離脱していく特徴があり気づきにくいのですがそれを警告してくれます。
『配布診断』 販促が適切に行われてるかを分析します。
・DMが足りない/多すぎる、特定の顧客にDMが集中
・顧客がDMに反応しなくなった
これらの分析機能があるのは、問題が発生してからでは遅いからです。
気が付いた時には、顧客は大きく減少し売上減少に歯止めがかからなくなってしまう状態を未然に防ぐための機能なのです。
これらの機能は、ほんの一部の機能でありこの他にも様々な機能があります。
LTVを最大化する顧客計画を作成します。(どういう顧客が何人必要か)
データが見れるだけでなく、どの顧客を増やしどの顧客にDMを送れば良いのかが分かるので、業績を向上させる為の施策がシステムから導き出されます。
LTV(ライフタイムバリュー)についてはこちらの記事で詳しく解説してます↓
LTVとは何のこと!?ライフタイムバリューの重要性を解説します!
・担当者が辞めて売上が落ちた!
・担当者が休みでDMを配布できない!
など、その人にしか出来ない様な難しいシステムであれば、それは使い勝手が悪いですよね。
しかし、その様な心配もなくMIRAIのシステムは誰が操作しても同じ様に操作する事が出来ます。
・新規獲得顧客数を予測(折込チラシ、新聞、雑誌、テレビ)
・来年の顧客数を予測して計画を立てる事が出来ます。
・最適なDM配布顧客の抽出を行う事が出来ます。
この他にも様々ですが、顧客が現在どの様な状況であるかというのが分かるので、その顧客にあったマーケティングを行う事が出来ます。
その結果、顧客ロイヤルティが向上しLTVの向上にも繋がります。
「売上低迷の罠」を見える化して、原因と対策と結果を診断します!
通販会社というのは、リピートされやすい業界にも関わらず、それを放棄してしまってる会社が点在します。
ここでは通販会社が陥ってしまう2つの間違いについて解説していきます。
通販会社が1番陥ってしまう大きな間違いが、重要なKPIを新規顧客の増加に設定していることです。
もちろん、その数字は重要な数字ではありますが、それ以上に重要な指標は
『 稼働顧客が増えてるかどうか』
という所になります。
稼働顧客についてはこちらの記事で解説しておりますので、お時間のある際にご覧ください。
新規顧客の獲得が重要であるのは当然のことなのですが、その新規顧客を維持することに通販会社である強みがあります。
例えば、アマゾンなどで商品を販売していれば、根本的な考えに2回目も購入して貰おうなどと言った発想は出てこないのです。
なぜなら、アマゾンからは顧客情報を得ることが出来ないからです。
この考え方なら、新規顧客を見つけて買って貰う事が重要なので、どれだけ新規を獲得するかが重要なKPIになります。
しかし、通販会社の強みは、販売先は自社のECサイトであり、そこからは顧客情報を手に入れることが出来ます。
だったら、その顧客情報を使って2回目も購入してもらう施策を打たないのは、売上を新規の顧客だけに依存してるのと同じなのです。
広告を出して、バンバン新規を獲得すれば売上をあげることが出来ます。
しかし、その時の利益はどうなるでしょうか?
1人の顧客を獲得するのに、1万円かかるとします。
商品代金が13000円だったとすれば、3000円の利益になります。また、この3000円から商品の原価を引くとほとんど利益はでません。
これもまた新規に依存してる状態でビジネスをやってるからでしょう。
新規を獲得し、その新規から得られる売上のボリュームは莫大なので、既存顧客の重要性を忘れてしまいがちです。
既存顧客へのフォローを二の次にして、新規顧客だけの獲得を目指せばいずれその売上さえも立たなくなってしまいます。
ではここからは、『売上』『新規顧客』『稼働顧客』の関係性を見ていきましょう。
もし、売上だけを見ているとしましょう。
そうすれば、会社は順調に成長してるように見えます。
そして、この時には新規顧客もたくさん獲得してるので、見た目上ではとても素晴らしい会社に見えるかもしれません。
しかし、稼働顧客も一緒に見てみると変わってきます。
売上が上がってるにも関わらず、稼働顧客が減少しています。
普通に考えれば、売上が上がっていれば『稼働顧客も増えてる』と思ってしまいがちなのですが、ほとんどの会社は上記のようにある地点を境に、稼働顧客が減少を始めます。
このグラフから分かるのは、売上を作り出している顧客の大多数は新規顧客であり、残りの少数の既存顧客が、売上の下支えをしているということなのです。
会社が下降トレンドに入るのは、華やかさを作り出す新規顧客の獲得に力を入れることによって、売上を下支えしてくれていた既存顧客のフォローが手薄になり、そこから段々と崩れていくのです。
新規顧客が稼働顧客に移っていれば良いのですが、『1回買って終わり』のような状態であれば売上は上がるものの、下支えをしてくれる層には入らないので、新規もそのまま離脱します。
このように、まず始めに気がつかないうちに稼働顧客が減少していき、そこから急いで新規で補おうとしてしても新規だけで補うことは出来ず、売上が段々下がっていくのです。
私たち通販会社が目指さないといけないのは、下記のように新規顧客が稼働顧客に移行し累積されていく事なのです。
サブスクリプションという言葉を聞いたことがあると思います。
これはネットフリックス、アドビ、プレイステーションナウのように月額課金制のサービスになります。
これらの会社は新規を獲得することも力をいれていますが、それと同じくらいの力で顧客の離脱を防ぐために力を注いでいます。
これはなぜかと言いますと、上記の累積が理解できているからというのもそうですが、自社内に顧客を取り込んで置くことが競争優位性を確立できるからです。
例えば、ネットフリックスで見てみましょう。
ネットフリックスのライバルには、アマゾンプライムビデオ、ディズニーデラックス、u-next、huluなどなどたくさんのサブスクビジネスモデルが存在します。
ネットフリックスと契約したけどフォローがない為に、離脱した顧客がアマゾンプライムビデオに流れてそこで長期的に利用されれば、その流れた顧客が多ければ多いほどネットフリックスの利益は下がっていきます。
逆にアマゾンは利益が大幅に上がっていきますよね。
これは通販会社にも置き換えることが出来ますし、さらに言えば世界的に展開してない通販企業であれば限られた、日本国内の顧客を分け合う形になります。
新規顧客は無限にいるわけではないのです。
新規顧客の獲得はとても重要なことではありますが、優良企業の多くは『既存顧客の離脱をどう防ぐか』に力をいれている事を忘れてはなりません。
顧客の離脱を防ぐ為には、顧客ロイヤルティを向上させる必要があります。
ロイヤルティ向上に興味のある方はこちらの記事をご覧くださいませ↓
稼働顧客減少の原因は、購入回数の少ない顧客の減少から始まり、新規顧客もすぐに離脱することで売上を下支えすることが出来る層がなくなるからです。
このシステムを使えば、どの顧客が稼働顧客でどのような内容を配布すれば良いのかが分かります。
さらに、1度購入してくれたけど長い時間が経ってしまい、どんなアプローチをしたらいいのか分からないような長期離脱顧客も洗い出し適切なフォローDMを送る事が出来ます。
今いる顧客だけでなく、これまでにお付き合いのあった顧客にも再度購入して頂ける機能が入ってるのです。
もし、今現在売上は上がっているけど、新規の獲得で忙しいなど、顧客の属性が分かってないのであればとても相性の良いシステムになると思われます。
新規顧客の獲得は売上を大きくし、華やかさを演出してくれます。
華やかさを求め、あくせく新規を獲得する事が目的であれば問題ないですが、本来の目的である会社を大きくすることや、利益を大きくあげることには繋がりません。
どこの層から売上が上がっているのかを見る事が出来れば、自然と順調に成長していくと思います。
そして、それを実現してくれるのは MIRAI になるのです。